近年、高齢化の進行に伴い訪問診療のニーズは急速に高まっています。
一方で、
- 内科専門ではない
- 訪問診療の経験がない
- 看取りの経験が少ない
- 在宅医療に触れたことがない
といった理由から、一歩踏み出せない医師も少なくありません。
しかし実際には、訪問診療の非常勤求人の多くは未経験医師を歓迎しています。
本記事では、訪問診療未経験の医師に向けて仕事内容や給与、1日の流れについて解説します。
訪問診療とは?
訪問診療とは、通院が困難な患者さんの自宅や施設を定期的に訪問し、継続的な医療を提供する診療形態です。
対象となる患者さんは、
- 高齢者
- 認知症患者
- がん終末期患者
- 神経難病患者
- 重度障害者
などが中心です。
病院や外来とは異なり、患者さんの生活環境を見ながら医療を提供することが特徴です。
結論から言うと、多くのクリニックでは未経験から勤務可能です。
実際には、
- 医師
- 看護師
- 医療事務
の3名体制で訪問することも多く、診療をサポートしてくれます。
また、
- 電子カルテ入力
- 運転
- 施設との調整
などはスタッフが担当するケースもあります。
そのため、訪問診療の経験がなくても比較的始めやすい分野といえます。
1. 定期訪問診療
もっとも多い業務です。
- バイタル確認
- 身体診察
- 処方調整
- 採血
- 点滴
- 家族への説明
などを行います。
2. 施設診療
介護施設や有料老人ホームを訪問します。
1日で10〜30名程度を診察することもあります。
外来診療に近い感覚で診療できるため、未経験医師に人気があります。
3. 居宅訪問
患者さんの自宅を訪問します。
生活背景や家族関係まで含めて診療を行うため、訪問診療らしさを最も感じられる業務です。
4. 看取り対応
終末期患者さんの診療も訪問診療の重要な役割です。
非常勤医師の場合は看取り対応がない求人も多いため、応募時に確認するとよいでしょう。
訪問診療非常勤の給与相場
地域や業務内容によって差がありますが、一般的な相場は以下の通りです。
| 勤務形態 | 給与相場 |
| —- | ——— |
| 半日勤務 | 4〜6万円 |
| 1日勤務 | 8〜12万円 |
| 高額案件 | 12〜15万円以上 |
都市部では1日10万円前後の求人が多く見られます。
また、
- オンコールなし
- 運転不要
- 施設中心
などの条件でも高待遇の求人は少なくありません。
9:00 出勤
クリニックで患者情報を確認します。
9:30 施設訪問
高齢者施設を訪問し診察を行います。
施設スタッフから情報収集しながら診療を進めます。
12:00 昼休憩
クリニックまたは移動先で昼食を取ります。
13:30 居宅訪問
患者さんの自宅を訪問します。
診察だけでなく、ご家族とのコミュニケーションも重要です。
16:30 カルテ入力
診療内容を電子カルテに記録します。
17:00 退勤
オンコールがなければ業務終了です。
訪問診療に向いている医師
訪問診療では高度な専門知識よりも、総合的な診療能力やコミュニケーション能力が求められます。
以下のような医師は特に向いています。
- 患者さんとゆっくり向き合いたい
- 高齢者診療に興味がある
- ワークライフバランスを重視したい
- 外来や病棟以外の経験を積みたい
- 将来的に開業を考えている
患者さんと深く関われる
病院では見えない生活背景まで理解できます。
比較的時間に追われにくい
外来のような短時間診療とは異なり、一人ひとりと向き合う時間があります。
キャリアの幅が広がる
高齢者医療、緩和ケア、多職種連携など幅広い経験を積めます。
訪問診療は未経験の医師でも始めやすく、近年ますます需要が高まっている分野です。
診療体制が整っているクリニックであれば、在宅医療の経験がなくても安心してスタートできます。
「訪問診療に興味はあるけれど経験がない」という方こそ、一度非常勤勤務から挑戦してみてはいかがでしょうか。